これからのデータ分析監査

これからのデータ分析監査

1.「CAAT」とは

先日、とある内部監査の年次大会の監査フェアに参加、大手監査法人をはじめ各種コンサルティング会社は、これからはデータ分析だそうです。一部の担当者は「CAATよりもデータ分析です」などと言っていました。「CAAT」さえもまともに取り組んでいかなかった人たちが、「データ分析」なんて、まるで選挙前の新党のカンバン付け替えのようです。
いずれにしても、当社で扱う「データ分析ソフトウェアIDEA」の方向へ、監査業界がこぞって歩み寄ってきたような状況となりましたが、ここに今一度、整理をしたいと思います。
監査におけるコンピュータを使ったデータ分析とは、CAATの延長線上にあるということです。
CAATにおけるデータ分析とは、「監査目的に応じ、必要なデータを収集・分析し、重要な不備や欠陥など監査に必要な事項を検出するために、コンピュータを活用する技法」です。
これが、どう「これまでの監査」と異なるのか、解説していきたいと思います。

2.「これまでの監査」と何が違うのか?

「これまでの監査」は、母集団の中のほんの一部をサンプリングし評価することで、全体を推計するマクロ的な業務でした。つまり、できるだけ少ないサンプルを評価して、全体が「問題ない」ことを推計する業務がこれまでの監査です。当然、評価する担当者の心理も、できるだけ「不正」をつかまないという期待、悪いことを悪いと思いたくないという期待が働きます。本当はそれではいけないのですが、これが巨額不正会計事件を引き起こす、珍ニッポンの監査の実状です。
「これからのCAAT」では、これでは通りません。
「これからのCAAT」は、データを収集し、加工・処理して、データ分析し、不正を検出するミクロ的な業務となります。小さな不正でも早期に検出し、訂正を求めるという姿勢が重要ですし、「不正がないこと」=「監査対象がグレート」などとの判断は早計で、「不正がないこと」=「自分の監査手続きがチープ」ではないのか、という謙虚な姿勢が求められるでしょう。働かないアリさんのお話を出すまでもなく、どのような組織でも一定の不届き者は出てきてしまうものです。その不届き者を注意し立ち直らせても、必ず一定の割合は、働かないアリさん、つまり監査では不適切な行動を取る人は出てきてしまうものです。
よって、監査のサンプル評価結果がOKだったとしても、それは完全を意味するものではありませんから、自分が実施したデータ分析の手法につきましても、常にカイゼンを求める謙虚な姿勢が求められるでしょう。
ただ従前の古い監査のスペシャリストを自任する監査人のマインドが急変し、新しいCAATへ移行できるかは、少々懐疑的だと思います。それなりのデータ分析スキルの習得が必要であって、また従前の監査の着眼点と180度異なる発想が必要となるからです。

3.CAATのメリット

3.1.これまでの監査を続けるリスク

CAAT事例につきましては、いろいろとアップすべき事柄があります(後日ご参照ください)。
多くの場合「これまでの監査」では何も検出されていませんでした。というよりも検出されるべき事項が見過ごされてきました。
そしてこのような検出されない旧来の監査手続きでも、監査上問題とされませんでした。監査人は必要とされる監査手続きを実施しているので、たとえ不正を検出していなくても問題はないとされているのです。
特に監査フェアでは「不正を見逃し続ける監査法人」までもが「データ分析で不正を検出」などと言っている姿をみれば、これまでの反省なく、どうしてこのような提案ができるのだろうか、などと疑問が出てまいります。事業会社へ内部監査コンサルティングを売り込むのは、まずは自分たちの外部監査の品質向上が求められているというのが、社会一般の監査に対する期待ではないでしょうか。
要は、これまでの(少なくとも外部)監査では不正の検出を求められておらず、何らカイゼンする対象でもないという悪びれない姿勢が、今の外部監査の問題点を表しています。
しかし、不正が温存され長期化しますと、影響額が増大していくことになります。いずれ、巨額の不正は自重により隠し切れなくなし、明るみにでると、不正を見逃した監査法人や不正企業は社会的に大きな批判を浴びることになります。

3.2.これからのCAATのメリット

「これからのCAAT」は、「たとえ少額でも、不正を見逃さない」という姿勢が必要です。少額な不正を重要性がないとして見逃す組織では、大胆な高額な不正が長期継続していても検出できなくなります。その結果は、説明の必要もありません。
「これからのCAAT」では、母集団から一部をサンプリングする方法ではなく、母集団全体をデータ分析対象として、不適切な取引データを特定する方法が採用されます。このため従業員の監査に対する意識は、「何も検出されない監査」というものから「きちんと対応しないと見つかってしまう監査」へと向上していきます。このような従業員の間で広まるデータ分析監査への関心は、不正実行へのインセンティブを確実に削ぐものへとつながるはずです。データ分析監査へのアプローチ、データ分析監査による検出力向上が不正リスクの低下を促します。

4.データ分析はお任せください

4.1必要なことは着眼点(IDEA)

やはりデータ分析が監査の主軸となってきますと、重要なことはデータ分析の「着眼点」となってきます。
上記、監査フェアの会社のデモでは、コンサルタントが横軸に「交通費の請求金額合計」を、縦軸に「交通費の請求件数」を示した、グラフを表示させ、「金額」、「件数」が多い人をピックアップするのだそうです。デモでは2名がピックアップされていて、その人たちの個別データが表示されるという塩梅です。
だからといってその人が不正をしたということでもないでしょうし、そのデータ分析結果が監査に要する改善案のきっかけを与えるものでもありません。
つまりこのコンサルタントの着眼点はちょっと古い=何も検出できないということです。。。
それではデータ分析にはどんな着眼点が必要なのでしょうか。。。少なくとも横軸に「交通費の請求金額合計」を、縦軸に「交通費の請求件数」のような単純な分析で良いわけがありません。

4.2データ分析監査を受託いたします

この一節は外部監査法人へのご案内となってしまいますが、ご一読ください。
データ分析を監査に取り入れることには、一定のハードルがあるとお考えになる監査法人も少なくないかもしれません。むしろ監査法人の監査人よりも、事業会社のスタッフの方が、データ分析は長けている場合も少なくないでしょう。
それなりのスタッフの確保、データ分析ソフトウェアの習得の時間などを考慮すれば、データ分析専門企業への一部の監査業務の委託が一番の近道です。
SmartAudit株式会社では、データ分析業務のテンプレートを開発、ほぼ自動化による監査データや仕訳データのテストを受託しています。「仕訳テスト」の実施項目は、既にやるべき必要事項が国際的な監査基準等で決定しています。
仕訳データの受領から、適切な形式へのデータ分析ソフトウェアIDEAへのインポート、データ解析、エクセル等へのアウトプット、レポートの作成まで、わずか1週間という短期間で、仕訳テストを実施いたします。
是非、データ分析監査について、SmartなAuditを目指すなら、SmartAudit株式会社へお問い合わせください。

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